細胞外マトリックス 細胞接着分子 接着分子の異常 |
細胞間認識と細胞接着 |
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細胞外マトリックス | |
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分類 | 分子種 | 特徴 |
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1. フィブリル形成型 | I,II,III,V,XI | 7 nm周期の縞模様をもつフィブリルを形成。 |
2. ファシット型 | IX, XII, XIV, XVI, XIX | 三重ラセンが中断された線維会合型。 |
3. 短鎖型 | VIII, X | シートを形成。 |
4. 基底膜型 | IV | 全ての基底幕の成分。 |
5. マルチプレキシン | XV, XVIII | 三重ラセンが何度も中断された構造。 |
6. マシット型 | XIII, XVI | 細胞表面分子型。細胞接着分子? |
7. その他の型 | VI VII |
じゅず状フィラメント(ミクロフィブリル)を形成。 足場となる繊維(アンカリングフィブリル)を形成。 |
ウシtypr I (a1) コラーゲンのアミノ酸配列 |
黄色の背景のGは三連配列の1文字目のGlyを示す。この領域はポリプロリンII型の三重ヘリックス構造をとる。この構造でProのC=OとGlyのN-H間に水素結合が生じる。また,このGly残基が他の残基に変わると三重ヘリックス構造は変形する。 |
コラーゲンの三重ラセン構造 | 基底膜 |
フィブロネクチンの構造 |
フィブロネクチン前駆体の1次構造 |
小文字下線部,シグナルペプチド; 灰色,モジュールI型; 赤,モジュールII型; 橙と黄色,モジュールIII型 52-272: フィブリン-ヘパリン結合部位。 308-608: コラーゲン結合部位。 2206-2337: フィブリン結合部位 464-477: コラーゲン結合に必須。 太字: 細胞接着部位(RGD/PHSRN/LDV/REDV)。 |
【モジュールとは】 タンパク質の1次構造で,ある特徴をもつ繰り返し配列。しばしば他のタンパク質にも 同じモジュールが見出される。 |
フィブロネクチンの3つのモジュールの立体構造 |
(A)コラーゲン結合モジュールI型とII型。それぞれ,2つのS-S結合がある。 (B)モジュールIII。S-S結合はない。右上のループにRGD配列が存在。 |
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ラミニンの構造モデル | |||||||||||||||||||||||||
a鎖,b鎖,g鎖の3つのサブユニットから成る十字架形。 球状ドメインが細胞接着部位。 I 〜VI , G , E8 , a はドメイン名。 アミノ酸配列は種々の機能に関与するもの。 |
フィブリノーゲンの三重ラセン構造 |
血小板凝集とフィブリノーゲン |
GPIIb/IIIa,フィブリノーゲンを結合するインテグリン; vW,フォンビルブランド因子; GPIb,vW受容体となるインテグリン. |
プロテオグリカンの構造 | N-アセチル-D-グルコサミン | N-アセチル-D-ガラクトサミン | コンドロイチン 6-硫酸 |
グリコサミノグリカン鎖としては,HA, CS, DS, HS, KS, ヘパリンなど。 二糖の構成単糖にはN-アセチル-D-グルコサミンかN-アセチル-D-ガラクトサミンが含まれる。 二糖の相手としては,D-グルクロン酸,L-イズロン酸, D-ガラクトースなど。結合位置は3または4位。 |
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細胞接着分子 | |
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細胞膜には多くの膜タンパク質(接着分子)が存在し,細胞間の相互作用に関与。
Eカドヘリンを介した細胞接着 |
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インテグリンを介するシグナル伝達 |
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COL, コラーゲン: LM, ラミニン: FN, フィブロネクチン: FB, フィブリノーゲン: VW, フォンビルブラント因子: VN, ビトロネクチン: TSP, トロンボスポンジン: OS, オステオポンチン。―は結合配列が不明。 |
セレクチンファミリーと結合糖鎖の構造 |
セレクチンと糖鎖リガンドの接着を示す模式図 |
セレクチンのレクチン様ドメインとシアリルLex糖鎖の相互作用 |
左は横から見た図,右は真上から見た図。灰色の丸はCa2+ |
炎症部位への白血球の遊走と細胞接着分子 |
免疫グロブリン(Ig)ドメイン |
7本の逆並行b-シートで筒状構造を形成。S-S結合が少なくとも1つある(左図を参照)。 |
免疫グロブリンスーパーファミリーのドメイン構造
免疫グロブリンファミリータンパク質の機能の例 |
(左)ヘルパーT細胞と抗原提示細胞の相互作用, (右)キラーT細胞と標的細胞の相互作用 |
(単純型) | (複合型) |
真核細胞の細胞膜へのタンパク質のアンカリング |
GPI: グリコシルホスファチジルイノシトール |
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接着分子の異常 | |
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ウィルス感染における細胞膜成分の関与 |
(A) ICAM-1はライノウィルスの標的。 (B) センダイウィルスは膜シアル酸に結合し,Fタンパク質の作用で 宿主細胞膜と融合。 |
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