食品中の核酸は体内でヌクレオチド→ヌクレオシド→遊離塩基へと分解される。遊離塩基の大半は排泄されるが,一部はsalvage合成で再利用され,核酸合成の素材を提供する。一方,リボース部分は糖の代謝経路に入り利用される。
核酸 ヌクレアーゼや
ホスホジエステラーゼ
ヌクレオチド ヌクレオチダーゼ
や非特異的
ホスホリラーゼ
ヌクレオシド ヌクレオチダーゼや
ヌクレオシドホスホリラーゼ
リボース
遊離塩基
十二指腸
小腸
小腸 小腸



プリンヌクレオチドは,先ず,リボース部分が切り離されて遊離塩基とされた後,すべてキサンチン (xanthine)に変えられる。キサンチンは更にキサンチンオキシダーゼによって,尿酸 (uric acid)に変えられる。霊長類ではこの尿酸で代謝は終わる。尿酸は還元作用をもつ物質で,水に難溶である。これが関節に結晶として蓄積される病気を痛風という。
 マウスなど他の哺乳類では,尿酸のプリン骨格が壊され,アラントインになる。更に,アラントイン酸,尿素,アンモニアにまで代謝が進む動物もある(下の図を参照)。


ピリミジンヌクレオチドは,プリンヌクレオチドと同様に,脱リン酸化,脱アミノ化,脱リボシル化を経て塩基に分解される。ピリミジン塩基の分解は肝において生合成の逆反応に似た経路で分解され,脂肪酸の合成などに利用される。


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